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2020年11月1日日曜日

ショーン・コネリー追悼

 ショーン・コネリーが亡くなった。


わたしは映画マニアを名乗れるほど映画を見ているわけではない。
その程度のわたしの男優ベスト3は
マルチェロ・マストロヤンニ
アンソニー・クイン
そしてショーン・コネリーだ。

3人ともそれぞれの出自の文化の魅力を体現している気がする。

マルチェロ・マストロヤンニはイタリアを、アンソニー・クインはギリシアを、ショーン・コネリーはスコットランドを。

ショーン・コネリーは年をとるほどいい。

若い頃見た『007』のショーン・コネリーは好きではなかった。
いやらしい。

たぶん『未来惑星ザルドス』(1974) から好きになった。

映画としても傑作だと思う。
霧の中を巨大な石の首が飛んでくるオープニングからすごい。

半裸のショーン・コネリーには『007』のいやらしさとともに、なんだかわからないじじいの奥行きをはじめて感じた。シャーロット・ランプリング演じるヒロインが惹かれるのが納得できた。『風とライオン』(1975) とともにショーン・コネリーの過渡期の名作。

『バラの名前』(1986)、これも映画としてすばらしい。
ウンベルト・エーコの複雑な原作をよくぞここまで映画化した思い切りに拍手。
そしてショーン・コネリーでなければ修道士ウィリアムの存在感はあり得なかっただろう。
ほぼ同時期の『アンタッチャブル』(1987) の名演技は言うまでもない。

最後の出演になった『リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い』(2003) は、映画自体が小説好きにはたまらない夢のストーリーだ (ジキルとハイド、トム・ソーヤー、『オペラ座の怪人』のファントム、ネモ船長から『白鯨』のイシュマエルまで、たまらない人物たちが総出演)。その中で、ライダー・ハガードの小説のアラン・クォーターメインを演じるショーン・コネリーは他を圧する存在感があった (と思う)。


胸板の厚い身体で着こなす服がなによりかっこよかった。
わたしはショーン・コネリーみたいに洋装を着たいと思って筋トレにはげみました。
もちろんあんなにかっこよくジャケットを着こなすことはできてません。

ダッフルコートにタキシード姿のショーン・コネリーが思い浮かびます。
ご冥福を心からお祈りします。


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