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2016年3月27日日曜日

至福の時間——吉祥寺『ザ・パッション』

何度か投稿した吉祥寺『ザ・パッション』で遅いランチ。
お気に入りのイタリアンです。
この店、いつもおいしいのですが、今日は特においしいと思いました。
カメラを持っていかなかったのがかえすがえすも残念。

仔羊のラグーソースパスタのランチに、
「冷製ローストポークのトンナートソース」
「春竹の子のラルドのせ」
のハーフサイズを足しました。

恥ずかしながらトンナートソースを知りませんでした。
トンノ(ツナ)にケイパー、レモンなどを加えたもので、
上質のオリーブオイルをかけ回してある。
ローストポークと絶妙に合う。

これとランチの前菜でグラスワイン赤が空いた。
2杯目を頼むかどうか迷ったのですが、結局頼みました。
気温は低いけれど春の日がベランダにさしている。
昼間っからほろ酔いになりたい景色です。
白か赤かも迷ったのですが赤に。

「2杯目は少し味を変えてみました」とさりげなく言って持ってきてくれました。
この店のふつうのグラスワインも決して悪くないのですが、
2杯目を一口飲んで格段においしいのがわかりました。
グラスワインのレベルじゃない。

思わず「おいしい。葡萄はなんですか」
と尋ねました。
大サービスしてもらったので書いていいものやらわからないのですが、
2杯目は2005年のネッビオーロでした。
(ネッビオーロは北イタリアの高級な葡萄です)
しっかりボディーですがエレガント!


春竹の子は、タケノコよりも「ラルドのせ」に惹かれて注文しました。
ラルドは脂身100%の真っ白なハムです。
(英語の「ラード」に相当します。ラードはもちろんハムではないですが)

昔、フィレンツェのパニーニ屋で、
トッピングの棚に、左から順に赤身がだんだん減っていって右端がラルド、という風にハムが並べてあった。
パニーニにのっけたラルドをオーブンであぶってとろけた上に、
トマトと黒オリーブのソースをかけてもらいました。
おいしかった。
それ以来ラルドが好きになりました。

で、『ザ・パッション』のラルドですが。

特級品のラルドだそうです。
記憶の中のフィレンツェのパニーニ屋のラルドよりはるかに上質。
ソテーした香り高い春竹の子の上でとろけたラルドはちょっとチーズっぽくて絶品。

日差しがさすベランダに出てタバコを吸いながら食後のコーヒーを飲む。
至福の時間でした。

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