ジョージ・マイケルが亡くなった。
わたしより10歳年下だからリアルタイムで「熱狂した」わけじゃない。
でもワム Wham! として登場してきたときに、
すごい歌唱力と、同時に、歌唱力がある歌手にありがちな下品な歌い回しがまったくないことに感嘆しました。
「ラストクリスマス」をあらためて聴き直しました。
当たり前だけど、舌を巻くくらい歌がうまい。
「This Year...」と歌うときの声の質の変え方なんかとてもいい。
これはサビの一部なのですが、
サビじゃない部分の声のコントロールは半端じゃない。
そして上品。
ソロアルバム「フェイス」はもちろん大好きです。
でもライブ盤の「僕の瞳に小さな太陽 Don't Let the Sun Going down on me」
もとてもいい。
最初にジョージが歌って、後半、本家のエルトン・ジョンが登場するのですが、
客席に向かって
「Mr. Elton John!」
と紹介する。
「ミスター」をつけたところにいかにもジョージらしい上品さが出ています。
デュエットになって、二人とも相手の技量への信頼があるのだと思う、
決して「対抗」せずにハーモニーをつくっていく。
今年、イギリスの美しい男性歌手が二人ともいなくなってしまった。
北方ヨーロッパ系の美形であるデヴィッド・ボウイ。
そして地中海ギリシア系の美形ジョージ・マイケル。
音楽は音が本質なのだけれど、
それでも
美しい姿の歌手が上手に歌っている絵は見ている人を幸せにする。
少なくともわたしは二人の姿に幸せを味わいました。
奇しくもクリスマスに、伝えられるところではベッドで安らかに息を引き取ったようです。
「ラストクリスマス」ではなく「ザ・ラストクリスマス」になってしまった。
「ジョージ」ではなくギリシア風に「ヨルゴ」と呼びかけるべき気がします。
(英語名「ジョージ George」の語源は古代ギリシア語名の「ゲオールゴス」、現代ギリシア語では「ヨルゴス」。呼びかけの形が「ヨルゴ」。ゲオールゴス=ジョージは「農夫」という意味です。ジョージ・マイケルの風貌、大学出だけどなんとなく上品な農夫のイメージがありませんか?)
ヨルゴ、安らかに眠りたまえ。
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