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2020年12月10日木曜日

蒸し鶏の香り葱ソース

中華の前菜ですね。
中華料理屋に行くとよく頼みます。
自分でも作るようになった。


ポイントは二つ。

(1) 白ネギとガラスープをしっかり指で揉む。
(2) 鶏肉が熱いうちに葱ソースをかける。冷めてしまってからでは味が鶏肉に移らない。

まずは蒸し鶏を作ります。
以前は蒸し器でやってたのですが、
それに若干のアレンジを加えたやり方でやってます。
時間短縮できるし、蒸し汁を再利用できるところがメリット。

というわけでまずは。

蒸し鶏の作り方

鶏もも肉        2枚
白ネギ           青い葉の部分も含めて1/2本
ショウガ        1片
実山椒           ひとつまみ
                 60cc
                 70cc
                 少々

今回の料理はもも肉1枚なのですが2枚作ってしまう。
厚手の鍋が必要で、わたしの場合1枚だと鍋の大きさに合わない。
高山なおみさんも2枚作ってました。
1枚は別の料理に (一人暮らしの場合、とっておいて翌日に別の料理を作ればいい。それも参考に書いておきます)。

もも肉は余分な皮・脂身・筋を切り取り(めんどくさい人は略して可ですが、この手間で味は変わります)、さっと水洗いしてキッチンペーパーで水気をとり、軽く塩を振る。

蒸すプロセスは簡単なのですが「酒」がけっこう重要だと思います。
酒に限らず、
料理のレシピに出ている「塩」「醤油」「砂糖」「みりん」などの調味料にどういうものを使うかで
味に大きな差が出る。
もちろん凝りだせばきりがない。裕福ではないのでそれほどこだわるつもりはありません。
でも調味料にちょっとお金を出すだけで料理の味は俄然変わります。

イギリス料理はまずいと言われています。
イギリスで1年ちょっと暮らしましたが概してまずい。
そもそもイギリスのジェントルマンは、数十年前まで料理を話題にすることが恥とされていたそうです。食べ物へのこだわりは「男らしく」ない。
寒々とした浴室でシャワーを浴びて平気な顔をして出てくる。
よく言えばストイック、ありていに言えばやせ我慢。
そういう文化的背景があります。フランスと対照的。

そしてわたしが発見したもうひとつの理由は。
塩がまずい。
イギリスでふつうにスーパーで買える塩のなんとまずかったことか。
これじゃあ何作ってもまずくなるよなーー、と思いました。

塩、「食卓塩」ではだめです。
砂糖はきび砂糖 (それほど高くないです。そんなにたくさんつかわないしね)。

何より決定的なのは「酒」です。
わたしは酒飲みなのでおいしい日本酒が床下にたんとあるから料理にはそれを使う。
その分おいしいと自負しています。
酒飲みじゃない方、料理酒をやめてきちんとした純米酒に変えるだけで味が変わりますよ。
(ちなみに「米だけの酒」とかの表示のあるパック入りのもののほとんどは「純米酒」ではありません。法律できちんと表示が規定されているので「純米 (酒)」「特別純米」「純米吟醸」と書いてあれば大丈夫です)

で、蒸し鶏なんですが。
簡単です。

厚手の鍋に水と酒を入れる。
鶏もも肉の幅くらいの長さに白葱を切って鍋の底に置く。その上にもも肉を皮を上にして置く。(なぜ上に置くかと言うと隙間を作って蒸気がまわるようにするため)
そんなに厳密じゃなくてかまいません。あまった葱、薄切りにしたショウガ、実山椒 (なくても可) をもも肉の上にのせて強火をつける。

沸騰したら弱火にして蓋をして15分蒸す。
火を止めて5分余熱を通す (これ大事です。蒸し肉・茹で肉はすぐに冷やしたら味が台無し)。
これで終わり。

で、いよいよ蒸し鶏の香り葱ソース。
やや深さのある皿が必要です。


蒸し鶏の香り葱ソースの作り方


《材料》(2,3人分)

蒸し鶏                もも肉1枚
白ネギ            1/2本
ガラスープ          90cc
ショウガ             1片
実山椒              小さじ1(粉山椒でも代用可)
ごま油                小さじ2
紹興酒                大さじ1
                      小さじ1/2 (好みで小さじ1でも)
葱油 (ツォンユー)     大さじ2(葱油の作り方はクリックしてください)
トマト                1/2~1個
パセリ                好みで適宜

【作る

1) 白ネギは縦半分に切ったあと斜めに薄切り。
ショウガは糸切り(ショウガは皮の部分の香りが強いので、わたしは洗って汚れがひどい部分だけとって皮付きのまま使います)。

実山椒はすり鉢で粗くする (わたしは写真の小さなニンニクつぶし用の鉢を使ってますが、
まな板ですりこぎを横にしてゴリゴリやってもできます)。
トマトは薄切りにしておく。

2) 上の蒸し鶏の作り方で火を止めたあとソースを作り始めます。

3) ボールにガラスープ、白ネギ、ショウガ、紹興酒、塩、ごま油を入れて指でしっかり揉む。

4) 蒸し鶏に余熱が通ったところで鍋から取り出し(熱いのでトングとか使ってね。わたしは素手ですが)食べやすい大きさに切る。まな板がベチョベチョになるので、わたしはまな板にクッキングシートを敷いてその上で切ってます。

5) 鶏肉を皿に並べた上からボールのスープだけを(つまり葱以外を)かけ回す。
30秒ほどおいたら肉に味が染みわたるので、ボールに残った葱を天盛りにする。
実山椒がなくて粉山椒を使う場合には、葱をのせる前にもも肉に粉山椒を振る。

6) もも肉のまわりにトマトを並べる。

7) できれば小さいフライパンに葱油と実山椒を入れてかなり(主観的ですが「ひゃー怖いな」と思うくらい) 熱する。
天盛りにした葱の上にその油をかける。ジャジャッと音がするはずです。

6)好みでパセリをのっけたら、香り高い蒸し鶏の完成です。

【完成】

パセリなかったのでのせてません


補足として。
もも肉2枚を蒸し鶏にしてあまった1枚の食べ方です。
上の高山なおみさんが紹介している食べ方でわたしのオリジナルではありません。
おいしいです。酒のつまみにも最高。

蒸し鶏の辛子醤油の作り方
鶏もも肉        1枚
白ネギ           1/2本
練り辛子・醤油        適宜

白ネギの表の白い部分を細切りにして水にさらしたあとで水気を取る。
食べやすい大きさに切った蒸し鶏を辛子醤油と白ネギで食べる。
それだけです。
でもおいしい。

蒸し鶏を冷蔵庫に入れていた場合は、レンジでちょっとだけあっためた方がいい。
冷たいとおいしくないです。




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