6/2 から国際シェリー週間なので、2本注文しました。
迷ったのだけど、定番のアモンティリャードではなく、
リンゴの香りのとヘーゼルナッツの香りのにしました。
若い頃、イギリスのダラムで宿が見つからず、困って観光センターに行ったら電話で掛け合ってくれて、ダラムでいちばんいいホテルを安い値段で紹介してくれました。
雪の中、妻と幼い子供を連れてフロントに行ってさっさと手続きをすませようと思いました。観光センターの紹介がきちんと通じてるかどうか心配だったんで。
チェックインを急ごうとするわたしを、
フロントの紳士は悠然とした態度で押しとどめ
「Dry or sweet? (ドライかスイートか?)」
と聞いてきました。
何のことかわからず一瞬戸惑ったら
「シェリーのことでございます」
と言った。
驚きながら「Dry, please (ドライを)」
と言うと、ドライシェリーの小さなグラスが出てきた。
シェリーを飲みながらチェックインをするのです!!
ああ、あせってる自分はなんてがさつ者だろう、と思いました。
ケンブリッジのディナーに招待されたときも、
食事の前にコレッジ(たくさんのコレッジの集合体がケンブリッジ大学です)の広い応接間に通される。
そこでシェリーを飲んでひとしきり歓談してから
ディナーのハイテーブル(『ハリー・ポッター』で先生たちが座っている一番前のテーブルです)に案内される。
シェリーってそういうお酒です。
あの独特の香りを嗅ぐたびに
イギリスの悠然たる時間の流れを思い出します。
シェリーそのものはもちろんスペインの酒。
でもイギリス人は
「シェリーもボルドーの赤もわたしたちイギリス人が育てたのだ」
と自慢する。
確かにボルドーの赤は、今こそ高名ですがもともとは田舎の赤ワインに過ぎなかったらしい。イギリス人によってその評価を高めたのは事実のようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿