(ネタバレあり。注意)
白バイ警官・出雲禮音 (いずもれおん) が銃撃されたSeason19「プレゼンス」の後日談。
Season19を締めくくる2週連続の長尺です。
「プレゼンス」で銃撃事件の実行犯として逮捕された朱音静 (あかねしずか) は、
「IT長者の加西周明 (かさいしゅうめい) から6億渡すと言われ、拳銃も渡されてやった」
と供述した。
ヴァーチャル国家「ネオジパング」を動かす加西は、しかし、右京と亘の捜査にもかかわらず、
無傷のままだ。
今回のエピソードでは、取り調べを受けている静が、
「加西の指示だった」という前の供述がでたらめだったと弁護士・中郷都々子 (なかさとつづこ) に伝える。
いったいどういうことなのか?
右京と亘が動き出した矢先に、
前のエピソード「プレゼンス」で加西に踊らされてビルから転落死した幸也の母・蒔子 (まきこ) があらわれる。
蒔子は幸也の死後、幸也の恋人だった静をなにくれとなく世話しているらしい。
静の証言撤回の裏には金が動いていたようだ。
拘置所にいる静に代わって金を受け取ったのが蒔子だ。
右京はそう推理する。
折も折、
蒔子が右京に「とんでもないことをしてしまった」と泣きついてくる。
なんと蒔子は闇サイトで加西殺害を依頼してしまったのだと言う。
ここまでが先週。
わたしの予測は。
静が、加西およびその後ろ盾から金を受け取って証言を翻したものの、
実は加西の裏をかこうとしている。
そういうものでした。
で、いよいよ今回。
わたしの予測は当たっていて外れてました。
静が裏をかこうとしたのはほんとですが、
裏をかかせようとした奴がいる。
そういうとても複雑なストーリー。
とても複雑なストーリーだし、
策略を画策した (=静に裏をかかせようとした)
内閣情報調査室の柾庸子 (まさきようこ) は逮捕されたものの、
柾を動かした内閣官房長官・鶴田は無傷のまま。
(ここまで書いてきて『相棒』の登場人物の名前、国家公安委員長の鑓鞍 (やりくら) を含め、凝り過ぎだよ、と思います。コメントを書くにもいちいち公式サイトで漢字を確かめなくてはならん。もうちょっとふつうの名前にしてくれえ)
なのだが。
けっこうカタルシスがあった。
カタルシスのひとつめは。
鼻持ちならない弁護士・中郷都々子が煮え湯を飲まされたこと。
もっと大きなカタルシスは。
証拠は握れなかったものの、
鶴田官房長官への右京と亘の宣戦布告。
今回、一度目の鶴田との会見で、
右京は歯に衣着せず自分の推理を披露する。
「あんたが黒幕でしょう」と。
それを亘がひきとって、
「申し訳ありません。この人、こういう人なんで」
と頭を下げる。
だが、二度目の会見で、
右京が「あなたが黒幕でしょう」
と同じようなことを言った後、
亘は前回と同じように鶴田に頭を下げて言う。
「申し訳ありません。われわれ、喧嘩を売りに来てるんで」。
亘、かっこいいぞ。
このところ無難な態度をとっていた出雲麗音がふたたび危うさを炸裂させていた。
今後、禮音をどう描くんだろう。
描きようによってはものすごくおもしろくなりそう。
静もこれで終わりそうもないし、
鶴田への宣戦布告後の展開やいかに?
Season 20への布石もあって、まあ満足かな。
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