2015年10月12日月曜日

炸醤麺(ジャージャー麺)

ジャージャー麺は、甘辛い肉味噌を絡めて食べる汁なし麺です。

いつ頃からある料理なんだろう?
調べてないけど気になる。
というのは、
スパゲティー・ミートソース(ボロネーゼソース)はこれが元なんじゃないかと密かに思ってるからなのです。

北京でジャージャー麺を食べて感激したマルコ・ポーロが、
「中国では小麦粉を細くのばして麺にして、肉味噌をかけて食べるんだぜーー」
と帰国後に吹聴。
これがきっかけでイタリアにパスタとボロネーゼソースが根づくことになりましたとさ。

いや、根拠のない憶測にすぎないんですけど。


閑話休題(あだしごとはさておき)

『鉄鍋の掟』
いい本です。
陳建一『鉄鍋の掟』(KKベストセラーズ、2002年)は、
カンスイが入っている麺だと茹でたあとでくっついて団子状になり、
肉味噌がうまく絡まないのでおいしくない。
だからジャージャー麺には
カンスイが入っていない麺を使いなさい
と言っとります。

たしかにスーパーなんかで買える焼きそばとかラーメン用の麺だとグチャグチャくっついておいしくできない。

でも、カンスイが入っていない麺は手に入れにくい。
乾燥の卵麺や蝦子麺は細すぎて肉味噌には向かない。

どーすりゃいいんんだあーーーっ!

しかし。

閉店してしまいましたが、吉祥寺の井の頭公園近くに
「ヌードルチャフェバー」
という無国籍麺料理の店がありました。

数年前に食べたここのジャージャー麺がすばらしかった!
太めの麺に肉味噌が絡んで、たっぷり添えられたキュウリと絶妙に合う。

これをなんとか再現できないもんだろうか、
と試行錯誤をした結果、
パスタの「リングイーネ」がいちばん近いとわかりました。

ところが。
ツルツルすぎて肉味噌が絡まない!

そんな折、テレビ番組であるラーメン屋がとりあげられているのを目にしました。
その店は極太の麺を使っているのですが、
スープを絡ませるために、
茹で上がった麺を金ザルに入れてバシバシ振っていました。

金ザルの目で麺に細かな傷が入る。
それでスープがよく絡む。

「こ、これだあっ!」

柔らかめに茹でたリングイーネを
金ザルに叩きつけるようにバシバシ振ってみました

正解。
肉味噌が絡むようになった。
「ヌードルチャフェバー」にかなり近い。

というわけで、
わたしのジャージャー麺はリングイーネを使います。

リングイーネが手に入らなければ、
ラーメン用の太麺を使います。
その場合は、ザルに受けた後、全体に少量のサラダオイルをまぶすと、
ぐちゃぐちゃくっつくのが改善されます。
もちろん金ザルに叩きつけたりはしません。
あと、日清の「ラ王」の麺も太くていい。

材料の椎茸は、生椎茸でもいいのですが、できれば
前の晩から冷蔵庫で戻した干し椎茸を使う方がおいしいです


ジャージャー麺の作り方


《材料》(2人分)
リングイーネ      160g(なければラーメン用の太い中華麺2玉)

《肉味噌の材料》
豚挽肉         120g
椎茸          4~5枚
なす          1~2本
白ネギ         1/3本
甜麺醤(テンメンジャン)    大さじ3
醤油          大さじ2
紹興酒         大さじ3
ガラスープ       120cc

キュウリ        1/3本
大葉          5~6枚
ニンニク        1~2片
ショウガ          1かけ
片栗粉         大さじ2を水に溶いておく
サラダオイル、ゴマ油  適量
ゴマ油
塩、胡椒



【下準備
1) 鍋に湯を沸かしはじめる。

2) 白ネギ、ニンニク、ショウガはみじん切り。ナスと椎茸は粗みじん。大葉とキュウリは細切りにする。

3) 甜麺醤、醤油、紹興酒を混ぜ合わせる。お好みで豆板醤かコチジャンを小さじ1/2加えてもいい。

【肉味噌を作る
挽肉を炒めてます。
油は使ってない。
1) まずフライパンに油をしかずに豚挽肉を入れ、パラパラになるまで炒める。これは挽肉料理全般に使えるやり方です。

2) 豚肉を寄せて空いたところにニンニクとショウガを入れて火を通す。
(リングイーネを使う場合は、この辺で茹ではじめるといい)

3) 混ぜ合わせておいた甜麺醤・醤油・紹興酒を入れ、豚肉に絡ませる。焦げつかないように中火で。肉から出た油で足りないようならサラダオイルを足す。
ナス、椎茸、ネギを加えてさらに炒める。

4) ガラスープを加え、味見をして塩・胡椒で味を調える。
(中華麺を使う場合はこの辺で麺を茹ではじめるといい)

5) 水溶き片栗粉を入れてトロミがついたらゴマ油を少量かけ回して、麺の茹で上がりを待つ。

【麺と肉味噌を合わせる

リングイーネの場合、指定時間より長めに茹でる。
茹で上がったら金ザルで受け、
全体をまんべんなく金ザルに叩きつけるようにする。
こうすることで肉味噌が絡みやすくなります。

(中華麺の場合は茹で上がったら少量のサラダオイルを全体にまぶす)

皿に麺を入れ、
肉味噌をかけて脇にキュウリを添える。
大葉をのせて完成。

今日は娘が味玉を仕込んでいたので
乗っけました。もちろんなくてもいい。



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