ニットはあまり着ません。
でした。
寒いときに家の中で着ることはありますが、セーターで街に出ることはほとんどなかった。
デブではないが決して細身ではない体なので、
「セーターはモコモコ太く見える」
という先入観がありました。
着る服のヴァリエーションを広げたくてジャケットの下にセーターを着てみるかな、
と思いはじめた今シーズン、
ポールスミスの何度か書いたことのあるなじみの店員Tさん(今は結婚してKさん)が
「これがジャケットの下に着るぎりぎりの厚さです。いいと思います」と
紫のセーターを勧めてくれました。
ニットは苦手だ、と言うと
「うん。うちのお客様でもニットは絶対着ないという方がいますよ」。
あ、わたしと同じような人がいるんだなと思いました。
わたしは今まであまりやったことがない
「Tシャツの上にセーター、寒いから首にストールを巻く」
で行こうと思ってました。
Kさんは、
「いや、シャツ着てもファッショナブルにできるんですよ」と言って、
濃い色のシャツを合わせました。
そしてわたしには目から鱗の名言を吐きました。
「こういうセーターって明るい色のシャツを合わせたがる方が多いんですけど、
そうすると『日曜日に家にいるお父さん』みたいになっちゃうんですよね。濃い色のシャツにするとそうならないんです」
あ、わたしのニットへの抵抗感をみごとに言い当てていると思いました。
そーなんだ。
わたしがセーターを着て街に出ないのは「日曜日に家にいるお父さん」の感じが嫌だったんだ、と腑に落ちました。
写真はその「日曜日に家にいるお父さん」風に白いシャツを合わせたものです。
もちろんこの合わせはしません。でも「日曜日に家にいるお父さん」の感じわかるでしょ?
Kさんにはいつも学ばされます。
備忘録を兼ねて今シーズンのそのほかの買い物を紹介します。
実を言うと買ったのは夏の終わりだったのですが、
桃のプリントのブルゾン。
ブルゾンはラグラン袖が多いと思うのですが、
これはそうじゃないからシルエットがとてもかっこいい。
オリーブグリーンとかネイビーブルーのパンツとかは無難ですが、
Kさんお勧めの青紫のパンツもいいです。
ブルゾンもパンツもポールスミス。ベルトは思いきって緑に(ユニクロです)。
Tシャツは「トランスコンチネンツ」。ブルゾンを脱ぐと「PARIS」のロゴとフランス国旗の色のポケットがあらわれます。
それから古着屋「Ragtag」で見つけたタオル地のジャケット。
シルエットはやや大きめですが、写真みたいに袖をまくって細身のパンツをはく。
このジャケットにはオレンジのタイしかないでしょうと思いました。
同じく「Ragtag」で見つけた青紫のカーディガン。とにかく色が美しい。そして写真ではわかりにくいですが肩のラインがすばらしい。
バラ色のタイがぴったりだと思いましたが、
ひとひねりして写真の「コムサメン Comme ça men」の凝ったタイを買いました。
黒に緑のリボンのハットはポールスミス。ブリムが適度にあって気に入っています。
緑の靴と青い靴。
どちらも珍しい色で気に入っています。
茶色のチェックのスーツはポールスミス。
紫ストライプのシャツはポールスチュワート。
この組み合わせは気に入っていて、あとはタイをどう合わせるか。
ポップな路線だと左写真のオレンジのタイ。
これはわたしではなくポールスミスのKさんのアイデア。
向かいのポールスチュワートからシャツを持ち込んでタイのアイデアを求めたら、大きな紫ドットのタイをまず選んだ。
それはわたしも最初に選んだもの。
そう言うと、
「そーだよねー。これはいかにも歩きのオスさんのテイストだよねー。
うーーん、クレリックのシャツって何でも合うからかえって難しいんですよねーー」
と悩みながらさっと写真のタイを選んだ。
「かわいいでしょ」
ちなみにスーツは前に買ったものなので現場にはありません。
でもそのスーツをイメージした短時間の判断力に脱帽です。
シックあるいは「いやらしい」感じだと右の写真。
これはわたしのアイデア。
けっこう行けてるんじゃないかと思う。
迫力ある厚手の生地のタイはポールスチュワートです。
イタリア製の柔らかい生地。
買ったときは何にでも合うかなと思ったのですが意外に強敵です。
写真の合わせは我ながらひどいと思う。
ここはKさんのアイデアを借りるべきか。
今シーズンはこれで打ち止めにするつもり。
でも冬の最終セールで決意がぐらつくかもしれません。
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