2015年1月30日金曜日

蒸し鶏の中華風

蒸した鶏もも肉に熱した油をかける料理です。

大さじ8という油の量に驚くかもしれませんが、上にのせた白ネギをしんなりさせて甘みを出すためには最低これくらいの量が必要です。皿に油が残るので大さじ8を摂取するわけではありません。
しかし、量が多いのでどんな油を使うかは大事です。
わたしはグレープシードオイルを使います。
やったことないけどゴマ油だときついかなと思います。

ソースはやや薄味です。
醤油の分量が多いと焼き鳥っぽい味になってしまう。

熱々を食べる感じではなく少しぬるめの料理です。
でもなぜかそれがおいしい。


蒸し鶏の中華風の作り方


《材料》(3人分)
鶏もも肉        2枚
白ネギ         1/2本
キャベツ        1/5個(2つかみくらいです)
もやし         1/2袋

グレープシードオイル  大さじ8
ショウガ        1片
紹興酒         大さじ1
粉山椒         適宜


【ソース】
醤油          大さじ1杯強
酢           大さじ1杯
中華ガラスープ     湯で溶いたもの大さじ1杯
紹興酒         大さじ1(上の材料とは別です)
蜂蜜(または砂糖)   適宜(小さじ2/3くらい? 味見してください)
ナンプラー       適宜


【作り方

1) キャベツはザク切り、白ネギは斜め薄切りにする。
ショウガの半分を薄切り、残り半分をすりおろす。

2) 蒸し器の湯を沸かし、湯気が上がったら、鶏もも肉を皮を上にして薄切りのショウガを乗せ、紹興酒大さじ1を回しかけて30分蒸す。

3) 蒸し上がる10分くらい前にソースの材料を合わせ、すりおろしたショウガを加える。

4) フライパンに火をつけ、キャベツともやしをザルで洗ったら、水切りせずに
ビショビショのままフライパンに入れて蓋をする
火は強火。1分ほどしたら火を止めてそのままほったらかしておく(蓋を取らない)。
奥園壽子流の「蒸し煮」です。お湯を沸かして茹でるより早いしおいしい。

5) 鶏肉が蒸し上がったら火傷しないように取り出して薄切りにする。

6) 大きめの皿に蒸し煮のキャベツともやしを敷き、その上に鶏肉を置き、まずソースをかけまわす。次に塩を軽く振る。粉山椒を多めに振る。それから白ネギをのせる。
この順番は大事です
まだテーブルに出してはいけません。


油をかけてネギを
しんなりさせます
7) 野菜の蒸し煮に使ったフライパンに水分はほとんど残っていないはず。残っていたら手早くペーパータオルで拭き取って、大さじ8のグレープシードオイルを高温になるまで熱する。
わたしはかすかに煙(というか湯気みたいな感じ。煙まで行くとやばい)が出はじめたかな、というくらいまで熱します。その辺は火事を起こさないように自己責任でお願いします。

8) 高温の油を皿の上のネギにかけまわす。ネギがかすかにジュッと音を立てるはずです。
ほぼ完成なのですが、主役の鶏肉君がネギに隠れているので、ネギをまわりに寄せて顔を見せてやりましょう。
これで完成!!

鶏肉とネギを、皿の底にたまっているソースに絡ませていただきます。




2015年1月28日水曜日

「人生最良の日」——相棒 Season13

(ネタバレあり。注意)


今日の「人生最良の日」、『相棒』としては毛色が変わった作品。
コミカルな脚色に賛否両論あるでしょうが、わたしは気に入りました。



北関東の田舎町でガソリンスタンドの主人が変死し、妻が行方知れずになっている。

東京のラブホテルで変死した女のバッグから大量の麻薬が発見され、同宿した男が行方知れずになっている。

「男の死/女の失踪」「女の死/男の失踪」というシンメトリーをなす二つの変死事件がやがてひとつにつながる。

つなげる糸は大金を買い物袋に入れて東京に出てきたガソリンスタンドの妻。
時代遅れの一張羅の服を着て、スタバ(みたいな)コーヒーショップで注文の仕方にとまどうおどおどした中年女性です。

コーヒーショップでの偶然の出会いから、右京はこの女を追い始める。



ラブホテルから失踪した男は、
数十年前に『人生最良の日』という一発ヒット曲を出したきり鳴かず飛ばずの歌手。
今夜久しぶりに小さなライブを開くはずなのに、
ラブホテルの一件が因縁となって、やくざから麻薬の代金の弁済を迫られる。

逃げ場のない窮地に陥ったさえない歌手の前にあらわれたのが、
高校生の時から彼の大ファンだったくだんの中年女性。
彼女はライブを見るために上京してきていた。



そんなストーリーが軽妙にそしてスピーディーに描かれます。

歌手の目撃情報は「はでなTシャツを着ていた」。
画面に初めて登場する彼は、やくざに殴られている。

そのヤクザたちの服がど派手なサイケデリック!
歌手のTシャツがまったく地味に見えてしまう。


こういうコミカルな刑事物が陥りがちなのが、
気恥ずかしくなるようなコント風のセリフのやりとりだと思います。


しかし「人生最良の日」にそういう要素はほとんどない。
脚本を活字にすると笑いの要素は読み取れないんじゃないだろうか。
笑いをねらったドタバタアクションもほとんどない。
唯一のドタバタ場面は、
ヤクザから「ズルムケ!」「メガネザル!」と罵られた角田課長が爆発するシーンだけ。
日頃の角田課長からは想像しにくいこのアクションは、いい意味でのファンサービスだと思う。

要するにあざとい笑いではない。「コント」では決してない。
そうではなくて、
ちょっとした運命のジグザグ運動が、
二人の登場人物のささやかな人生に捻りを加えてしまうおかしさ。

セリフのおかしさではなく、プロットが生み出すおかしさです。
そこが見事です。

運命のおかしなジグザグ運動の中で、
中年女性がだんだん変わっていくところがよい。
ナイフをヤクザに突きつけたところから、おどおどした中年女は劇的に変貌する。
ヤクザに向かってニヤリと笑う表情が秀逸。


口うるさい夫の元でガソリンスタンドで休みなく働き続けた女。
夫の病死を見た瞬間に、彼女は「自由になるのは今しかない」と
札束を買い物袋に突っ込み、歌手のライブを見るために飛び出てきたのです。


あこがれの歌手は、ヤクザに追われるみじめな中年男になりはてている。
だけれど彼女は必死に知恵を働かせて彼を救おうとする。

「今日が『人生最良の日』にならなくて残念でしたね」
と言う右京に彼女が答える最後のセリフは説得力があると思いました。

そしてそのセリフを視聴者へのお説教にしないところがいい。
「教訓」は何もありません。

でもわたしたちは、働きに働き、楽しいことがひとつもなかったひとりの中年女性が、
思いもしなかった「人生最良の日」を得たことを、なんだか祝福したくなる。

大団円で予期せず上がる花火。
花火は主人公の女性だけでなく、警察の車に乗せられたしけた歌手の男も祝福してるようです。

とまどいながら花火を見る男の表情と、車の窓に映った花火のショットがとてもいい。
つかまったヤクザたちと角田課長たちもなんだか虚を突かれたように花火を見上げてるところもいい。

いっさいセリフのない花火の場面がこのささやかな悲喜劇を祝福して終わる。
こんな終わり方、なかなかできない。



2015年1月26日月曜日

2014-15秋冬物

冬物最終バーゲンもそろそろ終わりで、今シーズンの秋冬物をほぼ買い終わりました。

数はじゅうぶんあるのでそんなに買う必要もなかったのですが、
昨年秋以降、心身ともにあまり調子よくなくて、
特に心の調子が悪い。

福岡出身の性(さが)で、
人と会うと目いっぱい明るくふるまってサービスしてしまうのでわかってもらえないことが多いのだけれど、ほんとに低空飛行してて、主観的には引きこもり状態。

それでストレス発散のために服を買ってしまう。
ま、あと数年で年金暮らしなので買えるうちが花かなと自分に言い訳しています。



今シーズン、最初に買ったのがポールスミスのヒョウ柄のパンツと青いベレー帽。



ヒョウ柄パンツは裾が割れているからブーツに合います。
ヒョウ柄だけど落ち着いていて大阪のおばちゃん風ではない。
意外に合わせやすい。
仕事にもジャケットと合わせて履いて行きます。

ベレー帽はなんといってもジッパーがポイント。
イトーヨーカ堂のレジのおばさんが、
「そのジッパーはポケットなんですか?」
と聞いてきた。

ほかの機会に何人かに同じ質問をされました。
いえいえ、ただの飾りです。


ダファー・オブ・セントジョージの別珍の上下。
濃い青に見えると思いますが、近くに寄ったり光が当たったりすると
赤いペイズリー柄が見える。
まず他にはないこの生地にまいりました。




昨年末、寒さが厳しくなったので


手袋・クリスマスのタイ
チーフ、シャツ、帽子

NoID(ノーアイディー)でハリスツイードの手袋を買いました。
Moon(ムーン)というハリスツイードのメーカーの生地。
ムーンはハリスツイードだけど斬新な生地を作ります。
この手袋はしかしおとなしい。サイズがぴったりで気に入ってます。

左写真の深い黄緑色のシャツと茶色のボウラーハットも今シーズン購入したもの。

シャツ(ポールスミス)は肘から先の部分が濃紺でシックです。
これはかなり気に入ってます。

ボウラーハットは、年をとって顔がぼやけてきたのではっきりした色の帽子じゃないとだめだなと思っていたところに出会った帽子。山が高くないところが気に入ってます。

クリスマスパーティー用に、サンタの刺繍が入ったネクタイと、それに合わせる白赤のポケットチーフを購入。これに上のヒョウ柄パンツという写真のようなスタイルでパーティーに臨みました。




同じくNoIDで見つけたナポレオンカラーのウールジャケット(左)。



黒いベストはダファー・オブ・セントジョージのバーゲンで見つけました。




ポールスミスの茶のジャケット(右)。
手袋と同じムーンのハリスツイードです。


散らした色がきれい。一目でしびれた。






あとは怒濤の年始バーゲン。




左のポールスミスのセーターはさりげない金ラメが良い。


東急のネクタイ売り場で4本まとめ買いの大安売り(右)。

選んだテーマは「できるだけ地味で自分ではまず選びそうもないもの」。左端のは、紺に黒のストライプのニットタイでとてもシックで気に入ってます。

それと同じネクタイ売り場で前から気になっていたタイを買いました。
このタイ、ご覧のとおり(下写真)珍しい色柄です。

美しい。

どうしたらこの美しい色を活かせるだろうか?
とりあえず淡い水色ストライプのシャツを考えたのですが今ひとつ自信がない。


白と合わせる
その足でポールスミスに向かいました。
なじみの店員のTさんはひと目見て
「うわー、これは歩きのオスさんの色だわ」。


Tさんが出してくれたアイデアは白とベージュ。

「白」はほかの店員だったら「ばかやろう!」と思います。
しかしTさんは今まで一度もわたしに無難なアイデアを出したことはない。

「この色をいちばん活かすのは白です。
歩きのオスさんが持っている変わった色のジャケットのどれにでも合うと思います。」
(Tさんはわたしのワードローブの中身をだいたい把握しています)

「でも、わたしのお勧めはガサガサした生地感のグレー。」

そう言ってバーゲン品のグレーのジャケットを出してきました。
商売上手。

でもTさんの美意識に裏打ちされた「商売」です。
わたしはそこを絶対的に信頼しています。

たしかにかっこいい!!

ベージュと合わせる。
思いつかなかった美しさ。
「さすがにTさんだな」と感心したのはベージュとの合わせ。
まず思いつかない。
店のベージュのシャツを出してきて
「おじさんが着るような地味な色のベージュをこのタイと合わせると独創的に美しいと思います」
すごいっ!!

でも迷った末にジャケットを買わずに帰宅して
それを上のウールジャケットで再現したのが右。

ベージュのシャツは上海の張さんからの頂き物。
上質なウールできっと高価なものだと思うのですが、
わたしの好みではなくて張さんには悪いけど普段着にしてました。
でもTさんのアイデアで、このシャツも表舞台に出れそうです。



LLBeanのシャツ
タイもバーゲン4本セットの1本

そして、ああ!


結局Tさんが見せてくれたジャケット、買ってしまいました。



いちばん最近買ったのが
LLBeanのシャツとNoIDのモッズコート。

シャツは前から目をつけていたもの。

モッズコートは衝動買いです。だって半額だったんだもん。
アメリカ陸軍の防寒パーカをコート仕立てにしたモッズコートは、
背中の裾が「フィッシュテール」と呼ばれるように二股に分かれています。
そこについている紐を引っぱるとコートの下半分がぎゅっと締まって腿を寒さから守る。

このコートはそういう伝統をしっかり守りながら、デザインがしゃれている。



軍隊風にカーキ色の物が多いのだそうですが、これはご覧のとおりのキャメル。
裏地は白いペイズリー。

店でジャケットを借りて試着したのですが、防寒のインナーをつけたままでも余裕しゃくしゃく。

「考えておきます」
と言って店を出たのですが気になって店に戻って買いました。
衝動買いですね。

コートといっしょに写っているタイはダファー・オブ・セントジョージのニットタイ。
カードのポイントがたまっていたので買いました。リバーシブルで遊び心のある色。


たぶん、これで秋冬物は打ち止めかな。




(1/29 補足)
忘れてた!
大判のストールを買いました。
去年は左のストールを買いました。以来、マフラーをやめて職場に「ネクタイにストール」というスタイルで行ってるのですが、一枚だけだとネクタイと合わないことがある。

で、下のストールを Nolley's で買いました。女性物です。
店員さんが「この色、意外に目立つし合わせやすいです」と勧めてくれた。巻き方のヒントも教えてくれた。
コートの首もとにストールでボリュームを出して、その隙間からシャツとネクタイをみせるようにしています。去年のとこの2枚だけで大抵のネクタイに対応できます。巻き方はまだ研究途上。












鶏肉のトマト煮ヘレス風

イギリスでのシェリー酒の思い出を「シェリー、マイラブ」に書いたことがあります。

「シェリー」という呼び名は、シェリー発祥の町、スペイン南部のヘレス・デ・ラ・フロンテーラから来ている。昔この町は「シェレス」と呼ばれていました。
スペインではシェリー酒のことを「ヴィーノ・デ・ヘレス(ヘレスのワイン)」あるいは単に「ヘレス」と言います。

ヘレスはフラメンコ発祥の地でもあります。



最近、フラメンコの人たちとおつきあいする機会が多くて、
その中にヘレスにフラメンコ留学していた女性がいます。

「フラメンコ留学だから痩せるだろうと思ってたけど、太っちゃったのよー。
だってご飯がおいしいんだもん。」

で、ヘレス料理の作り方ですが、

「どんな料理でも、材料のあれとこれと、そしてヘレスって言うのよ。
何にでもシェリーを使う」

だそうです。



夕べ、辛口シェリーの「マンザニージャ・パピルーサ」を開けました。
ヘレスではなく、隣町のサンルーカル・デ・バラメーダ産ですが、
「シェリー」と名乗ることを許されている三角地帯にある町ですから
正真正銘のシェリーです。

鶏肉のトマト煮にこのシェリーを使って「ヘレス風」にしてみました。
たしかに独特のコクが出ておいしい!

マンザニージャはキリリと辛口のシェリーですがやや軽い。
どっしりとしたアモンティリャードを使うともっとコクが出ると思いますが、
まあ、コクがありゃいいというわけでもないので、作ってみないとわかりません。
マンザニージャでも十分以上においしかった。

この料理に限らず、わたしはトマト煮にかならず乾燥トマトとすりおろしたニンジンを加えます。がぜん味に奥行きが出ます。おためしあれ。


鶏肉のトマト煮ヘレス風の作り方


《材料》(3人分)
鶏もも肉        250g
たまねぎ        1個
セロリ            1/2本
にんじん        1/2本
パセリ         適量
ひよこ豆の水煮     1缶
トマトの水煮      1缶
乾燥トマト       4枚
ニンニク        1片

塩           適量
胡椒          適量
EVオリーブオイル      適量
シェリー(辛口のもの) 大さじ4杯(量は適当です。もっと入れたかもしれない)



【材料を切る

ニンニク、タマネギ、セロリ、パセリはみじん切り。鶏もも肉は一口大に切る。
ニンジンはすりおろす。


【作る】
1) 鍋にオリーブオイルを入れて火をつけ、ニンニクを焦がさないように炒める。

2) タマネギ、セロリを加え、タマネギが半透明になったら鶏肉を加え、塩・胡椒、シェリー酒を加えて炒める。煮込むし、ひよこ豆に塩味がついているので塩は控えめに。


3) トマトの水煮とひよこ豆、すりおろしたニンジンを加えて煮込む。ひよこ豆のゆで汁は捨てるのですが、わたしは少しだけ残して加えます。乾燥トマトは調理バサミで細く切って加える。



4) 塩味を調整して20分くらい煮込んだら完成。最後に刻んだパセリを散らします。





2015年1月25日日曜日

アラジンのストーブ、時計印のマッチ

母方の祖父が何十年も使っていたこともあって、結婚直後に購入したアラジンのブルーフレーム。

この数年は、災害で電気やガスが止まった場合に備えて物置にしまいこみ、使っていませんでした。

昨年末の寒さでエアコンでは耐えられず、電気代もものすごいので、久しぶりに引っぱりだしてきました。

やっぱり強力。

ときどき芯の煤を専用のカッターで削り取ったり、芯が短くなったら芯出ししたり、
という手間を怠らなければ匂いもほとんどなく、快適です。

青い炎に風情があるし、上にヤカンを乗せておけるので電気ポットいらず。



着火するのにマッチが必要です。
それで昔ながらの「時計印」のマッチをたくさん買い込んだのですが。

この時計印のマッチもすごい。
まん中くらいまで燃えても、焦げた頭が落ちないのです!
昨年12月以来、一度も焦げた部分が落ちていない。

アラジンも時計印もだてに長年続いているわけじゃない、
ということがわかりました。

2015年1月20日火曜日

Love Me Like You Do

エリー・ゴールディング「Love me Like you Do」がラジオでよくかかっています。
2月公開の映画「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」の主題歌(挿入歌?)だからキャンペーンの一環なんでしょうが、けっこうはまってます。

映画自体はひとことで言ってしまえば「危ない愛の官能の世界」らしいので見る気はない。
この曲もそういう映画にいかにもふさわしいエロの内容です。

サビの部分が

Love me like you do, love me like you do.
Touch me like you do, touch me like you do.
What are you waiting for?

今のまま愛し続けて。今のまま触り続けて。
何をして欲しいの?

というもの。


でも。

まず英語の音が美しい。
エリー・ゴールディングのはっきり聞き取れるイギリス英語の音の響きが美しい。

それから、
エロいけど下品じゃない。
この曲のエリー・ゴールディングの声はキュート系です。
でもはすっぱな感じがしない。

サビの歌唱はもちろん立派なのだけれど

You are the light, you are the night.

の歌い出しと、

Never knew that it could mean so much, so much
こんなにすごいだなんて思いもしなかった

の声の揺れがすばらしい。
ヴィブラートではないのに声があえかに揺れています。

こういう曲はヴィブラートだとほんとにいやらしくなる。
ティナ・ターナーがそうです。
(でも、ティナ・ターナーまで「エロ全開です!」が突き抜けるとそれはそれで好きです)

エリー・ゴールディングの揺れはそういうのとは違って
上品でキュートな女性がエロースの波にさやさやと打ち震えている感じを表現している。
「あなたは光、あなたは夜」
という二律背反で揺れ動くエロース。

曲が進むにつれて声の揺れが少しずつ大きくなっていく精妙なコントロール。


イギリスの歌手には、
こういう「ヴィブラートではない声の揺れ」を使いこなす人がけっこういる。
バーディー Birdy だとか。
日本だと家入レオなんかがちょっとそんな感じがする。

こういう声にわたしはメロメロになってしまう。




あと、最近よくラジオで聴く曲では
SEKAI NO OWARI の「マーメイドラプソディー」。
これが入ってる最新のアルバムよく聴いてます。
SEKAI NO OWARI、またひとつ壁を突き抜けた感じがする。

まあこんな感じの音楽を最近聴いてる、という話でした。