はじめてギリシアに行ったとき、ヨーグルトと蜂蜜のおいしさにしびれました。
「今まで食べてたヨーグルトと蜂蜜は何だったんだ!?」
と思うくらいに濃厚。
森永「パルテノ」は、たぶん今のところ日本で唯一「ギリシアヨーグルト」を謳っているヨーグルトです。
添付の蜂蜜もふくめてそれなりにがんばっていると思います。「ギリシアヨーグルト」を世に知らしめた功績は称えたい。
でも十分に濃厚だけれど、ヨーグルト自体の味わいが物足りない、というのがわたしの感想。ギリシア直輸入のおいしいヨーグルトが「ノスティミア」で買えます。食べ較べてみて下さい。森永がんばれ! 応援しているぞ。
ただどちらも少々お高い。いつも食べるわけにはいかない。
なのでわたしはふだん、ふつうのヨーグルトを水切りして濃厚なギリシア風にします。
これに蜂蜜をかけて食べたり、ザジキ(ジャジキ)というヨーグルトソースを作ります。
ザジキはギリシアだけでなく、たぶん東地中海沿岸に広がっているソースあるいはスープです。トルコでも「ジャジク」という名前だったし、ブルガリアにもある。さっぱりした味が肉料理にとてもよく合う。
トルコのベルガマ(ペルガモン)の簡素な焼き肉屋で食べた(というより飲んだ)ジャジクは、スープ仕立てのものでした。上質のオリーブオイルを1滴だけ上に浮かべた上品な味でした。
しかしバゲットのようなパンに塗ったり肉料理に合わせたりするには、トルコやブルガリア風のシャブシャブな奴ではダメで、しっかりと水切りをしたギリシア式の固いヨーグルトにしなければいけません。
以下はわたしなりの「ギリシア風ヨーグルト」と「ザジキ」の作り方です。
ザジキの作り方
【ヨーグルトを水切りする】
わたしは「ジャージーヨーグルト」か「恵(めぐみ)」を使うことが多い。わりに固めです。それを水切りする。
ネットで検索すると「細かいザルで一晩冷蔵庫で水切りをする」と書いてある記事が多いのですが、ずぼらなわたしは短時間で水切りしたくて、コーヒーフィルターを使います。
写真のようにフィルターペーパーに入れるだけ。
ドリップの形が重さのかかり具合に効果的なのか、3~4時間でけっこう水が切れます。
最後にフィルターペーパーが破れないようにそーーーーっと絞って器に移す。
ギリシア風ヨーグルトは完成。これに(できればギリシアの)蜂蜜をかけて食べるとおいしい。
【ニンニクとキュウリを加える】
この固いギリシア風ヨーグルトにニンニクとキュウリを加えて塩味をつけたものがザジキの基本です。
なのですが、ニンニクをすりおろすと匂いがけっこう強烈に残ります。
地中海で食べたザジキはもちろんニンニク風味でしたが、匂いはあまり残りませんでした。
ニンニクとキュウリをすりつぶす |
写真のニンニクつぶし専用の乳鉢はギリシアのデルポイ(デルフィー)で買いました。
オリーブの木から作った手のひらサイズのものです。。
これですりつぶすと匂いがあまり残らない。不思議です。
ヨーグルト400gにニンニク半かけが目安。キュウリは好みで適当に。
この乳鉢は日本では手に入りにくいと思いますので、代用として
まな板の上ですりこぎでつぶすのがよろしいんじゃないかと思います。おろし金はお勧めしません。
ニンニクとキュウリをすりつぶしたあとで軽く水分を絞ってからヨーグルトに加えるのがポイントです。
これに塩味をつけ、上質のオリーブオイルをほんの少し加えたら基本のザジキの完成です。
【いろいろヴァリエーション】
基本のザジキに、焼きナスの皮をむいて裏ごしした(またはすりつぶした)のを加えるとそれだけで前菜になります。パンに塗ってもおいしい。
肉料理のソースにするときは、焼きナスではなくディルやミントの葉を刻んで加えます。
コリアンダーやクミンを使うと中東風になる。
香りが苦手な人はパセリや青じそでもいい。
塩麹に漬けた肉を焼いたのにこれを乗っけて食べると最高!
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