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2014年1月24日金曜日

ストーリー・オブ・マイ・ライフ

ドコモのコマーシャルに出てるイギリスの One Direction(ワン・ダイレクション)というグループがいます。ドコモのにも流れている今ヒット中の「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」、胸をえぐる失恋の歌です。 

そんなに調べてないのですがこの曲を彼らが作ったのだとしたらたいしたものです。 
若者に書ける詩とはとても思えない。 
メロディーと音も好きです。 


CD買っていないのでその訳詞を見ていないし、ネットの訳詞もいろいろのぞいてみた程度なのですが、そのかぎりでは下の部分の納得できる訳がないような気がします。

She told me in the morning she don’t feel the same about us in her bones 
It seems to me that when I die these words will be written on my stone 

今朝彼女は言った、もうわたしたちについて前みたいに確信が持てない、と。 
ぼくが死ぬときその言葉がぼくの墓石に刻まれるだろう。そんな気がする。 

feel… in her bones は「確信する」というイディオムです。「骨の髄で納得する」という感じでしょうか。 

その「骨」から自分の「死」「墓石」へのイメージのつながりがこの部分の肝(きも)。 
in her bones と on my stone の言葉の呼応がすばらしい。 

inとon, herとmy, bonesとstone の呼応があるからこそ、意味の対比(コントラスト)が「ぼく」と「彼女」の裂け目をきわだたせている、そういうすぐれたフレーズだと思います。 



それから。 

The way that I been holdin’ on too tight 
With nothing in between 

の With nothing in between が、私が見た限りではしっくりする訳がありませんでした。
前の行にかかっているのですから、 
「距離なく」「間に何も入らないべったりくっつく状態で」しがみついていた、あるいはこだわっていた、 ということだと思います。 



いちばん胸をえぐるのは 

I spend her love until she’s broke inside 

ですね。 
こういうことがあるよねと胸にストンと落ちました。この解釈に挑戦してください。 
先生っぽくてすみません。



Mika(ミーカ) にしろ、ワン・ダイレクションにしろ
イギリスのポップスの底力あなどるべからず。
文化の伝統を感じます。

(2014/3/23付記:補足を投稿しました)

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